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Type& 2015 において、 Nadine Chahine さんによる「書体視認性:MIT AgeLab と Monotype の共同研究」を聴講してきました。
視認性、というと主に主観的な話になりがちですが、その部分が実験により客観的なデータで示されていたので、非常に興味深かったです。面白いと感じたトピックをメモしておきます。
人が読むということは、常に同じでなく様々に影響を受けているということ。
- 記憶と認識
- 曜日を順番に言うことは簡単だが、それをアルファベット順に言うのは難しい。
- 同じ模様の中で一つだけ異なるものを探す。向きを変えると数字と近い形になり見つけるのが早くなる。
- 書字方向が世界の認識に影響する。
- 色による影響
- 青の方が黄色より信頼されやすい。
Typefaceと視認性(legibility)について。細部しか違わないのであればその違いを見分けるのにより長い時間がかかる。
- Eurostile (自動車によく使われる)と Frutiger のlegibilityの客観的な比較。
- 車の運転時にナビゲーションの文字を読むのにどれくらいの時間がかかるかという計測実験
- http://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/00140139.2014.940000
- 男女差が大きいがこれは車の運転に関わるところではないか。
- もう一つの実験。画面に短時間文字列が表示されそれがちゃんとした単語か pseudoword かの判定をさせる。
- http://agelab.mit.edu/files/Typeface/MT-MIT-Latin-Word_Recognition-White-Paper-2014-06-24.pdf
- タイプフェイス、白地に黒または黒地に白、大きさなどの違いで比較。性差なし。
- 中国語で同様に比較
- http://agelab.mit.edu/files/Typeface/MT-MIT-Chinese-Word-Recognition-White-Paper_2014-06-24.pdf
- 中国語フォントではRegularよりBoldの方がlegibility高い。