三相3線式の交流電源について考えてみる。
三相交流とは、3種類の位相の単相交流電源を組み合わせたもので、どの2つをとっても位相差の大きさがとなるというものらしい。
試しに、3つの相R, S, Tの時間における電圧を次のようにしてみる。ここで、は最大電圧、は角周波数(は電源の周波数)を示す。
グラフにかくと次のようになる。
さて、三相3線式ではこのうち一線を接地する。ここでは、Sの線を接地してみることにする。
電圧は接地したところを基準に測られるので、接地後のSの電圧はである。
同様に、接地後の各電圧は、
として測定されるはずである。
ここで、加法定理から
であるから、よって
となる。
三角関数の合成より
したがって、
である。
同様に、
も計算できる。
まとめると、
で、これらは対地電圧になっている。
グラフにすると次のような感じになる。
また、についても計算してみると、
となり、振幅はやと等しいとなっている。
ってなわけで、有効電圧は最大電圧のなので、三相3線式でどの2線をとっても線間電圧がになるようである。
これらのことから、電源電圧が200Vの場合は、
となることがわかる。
(2021-09-26追記: との式の計算結果が逆になっていたのを修正)