にせねこメモ

はてなダイアリーがUTF-8じゃないので移ってきました。

長方形で厚くて硬い万引き防止タグを分解してみた

よく電気屋などで小型商品にくっつけてある万引き防止タグ、検知方式によっていろいろな形があるのだが、長方形で立体的に厚みがある硬いタグを分解してみた。
f:id:nixeneko:20170809134741p:plain

このタグは使い捨てで、粘着テープが裏についていて、商品に貼りつけられる。このタグがゲートを通ると検知され、警報が鳴る。会計時に無効化処理を行うことで、会計を済ませた商品がゲートで反応することを防いでいるらしい。

分解

f:id:nixeneko:20170809134948p:plain
f:id:nixeneko:20170809135112p:plain
f:id:nixeneko:20170809135422p:plain
さて、分解してみると、底面に固定された金属板1枚と、金属の薄いフィルム2枚が入っている。フィルムの方は固定されていなくて、プラスチックで囲われたタグの内側の空間の中で動くことができるようになっている。タグの厚みはこのフィルムが動く空間を作るためのもので、タグが固いのも同じ理由だろう。

さて、随分シンプルな構造であるが、いったいどういう原理で動作するのだろうか。

原理

調べてみると、このタグはAcousto-magnetic systems (音響磁気方式)という方式のものらしい。Wikipediaに解説がある。

それによると、防犯ゲートの送信アンテナから送信されるパルスによって中に入っている金属フィルムが共振し、その共振によって発生する電波をゲートが受信するとアラームを起動するということらしい。

また、一番下の金属板が磁化されていると有効になるが、磁化が解除されると無効化され、ゲートに反応しなくなるとのことである。
つまり、解除機の無効化処理とは、実際には磁化の解除を行っているのだろう。

もしかして、解除されたタグについても、磁石を隣に置いておけばゲートに反応するようになるのかもしれない。


しかし、こんなに簡単な仕組みで防犯タグが実装されてるのを見て感心してしまった。解除もできる様になってるし。