完全食について
完全食とは、健康を維持するために必要な栄養をすべて含んだ食品のこと。ここでは、SoylentとCOMPをとりあげる。
Soylentという、食事を代替することを目的とした粉末状の食料がある。粉末のプロテインのように水などに溶かして飲む。2013年にアメリカでクラウドファンディングが実施され、2014年から最初の商品であるSoylent v1.0が出荷された。
公式の通販サイトでは日本への発送はしていないのだが、このたび知人がアメリカに行くとのことだったので、お土産にSoylentをリクエストしてみた。
COMPはSoylentの日本版とでもいうべきものであり、Soylentが日本への配送を行っていないことが開発の一つのきっかけであったらしい*1。
成分についても、日本の厚生労働省が出している必要な栄養素を元にしていて、材料も日本で手に入るものに変えているとのことである。
実食
実際に飲み比べたのは
- COMP v.4
- Soylentのformlula v.1.8
である。食品なのにバージョン表記がなされているのが工学っぽい。
見た目比較
左がCOMP、右がSoylentである。
- 粉の色: Soylentの方が黄色っぽく、COMPの方は白っぽい
- 体積ベースで、粉:水=1:1になるようにシェーカーに投入し、振り混ぜた。
- 液体の色: 混ぜた後の液体の色としてはほとんど変わらないが、Soylentの方がやや白っぽい
飲み比べ
COMP V.4
- きな粉っぽさが強い
- 全体として粉っぽさがあり、舌触りがざらざらしている
- シナモンの香りがする
- 甘く、飲みやすい
- なんとなく、飲む八つ橋といった感じもある
COMPはv.3時代に購入して飲んでたのだが、v.3は豆乳臭さが残っていた。それに比べて、v.4は初めて飲んだのだが、凄く飲みやすく、おいしくなっていて驚いた。
Soylent v1.8
- 塩味が強めに感じられる
- 甘味もあるが、薄めな気がする
- 全体として、「甘い」というより「しょっぱい」という印象
- 液はなめらかであり、粉っぽさはないが、噛むとじゃりじゃりした感覚が少しある。
COMPと比較するとしょっぱさが際立つという感想だったが、Soylent単体で飲んでみたところ、そこまでしょっぱさが気になる訳でもなかった。味の雰囲気を牛乳に近づけているような気がする。
(2018-04-16追記)濃いめだと「しょっぱい」という印象だったが、もう少し水で薄めると塩味も気にならなくなり、さらに薄めると豆乳っぽさが感じられた。(追記終)
全体として、以前自分がCOMP v.3を飲んでたための慣れもあるのだろうけれど、COMP v.4の方がSoylentより飲みやすく感じた。
成分量比較
甘味や塩味について、400kcalあたりの分量で比較してみると、
ナトリウム | 炭水化物 | 食物繊維 | 糖質 | |
---|---|---|---|---|
Soylent | 320mg | 39g | 5g | 34g |
COMP | 264mg | 59.3g | 4.3g | 55g |
となっている。
ナトリウムについてはCOMPは少なめになっている。これはナトリウムの基準量は上限であり、他の食事で多めに摂取されることが予想されるからだろう。逆に糖質についてはCOMPの方が多い*2。これらは実食したときの味の感覚と合っているように思う。
*1:食に関心のないミレニアルが「完全食」で半年生活してみた | BUSINESS INSIDER JAPAN
*2:とはいえ、甘さに寄与しない糖質もあるし、糖質以外でも甘さをもつものもあり(人工甘味料など)、甘味への寄与は何ともわからない。