はじめに
前にHoloLensを体験したとき、着用している人には音声が聞こえるが、それ以外の周りの人にはその音が聞こえないという状態を体験した。
このような、自分にだけ音が聞こえて、かつ周りの音を聞くことを阻害しないイヤホンあるいはヘッドフォンのようなものがあればなあと思い、探していると、Ambie sound earcuffという耳を塞がないイヤホンが去年から発売されていたことを知った。
今年の3月、ヨドバシカメラの店舗で視聴してみて、いい感じだったのですぐ買ってしまった*1。
感想
一ヶ月ほど使ってみた上での感想は、日常生活に自分だけのBGMを重畳する、という感覚がすごくよかった。
メリットとデメリットを挙げる。
利点
- 耳を塞がないので周りの音が聞こえ、これが自分だけに聞こえるBGMといった感じでとてもよい。散歩するにも周りの音が聞こえるので気楽。
- 耳を塞がない構造から、しばらく聞いていてもあまり疲れない。ただし耳のそばで鳴っているわけなので、全く疲れないわけではない。
- イヤホンでありがちなコードが擦れる音がしない。
欠点
- 周りの音が聞こえるといっても耳元で音を鳴らしている分、小さな物音とかは聞こえなくなる。あと周りの音がどこからするのかといった周囲の音の定位が曖昧になる気がする。
- 大きな音を出すと音漏れはする。なので、静かな図書館とかで使うには向かない。
- BGM感覚で聞いているとつけていることを忘れるので、机に置いたスマホに接続して聞いてた時に立ち上がったり後ろ向いたりしてスマホを落っことすことが何回もあった。散歩とかしてる場合は問題ないのだけれど。
- イヤーピースが簡単に外れるようになっていて、油断するとなくす。鞄とかに雑に突っ込んでおくと次に取り出した時にはなくなっていたりする。
結局最後は足でコードを踏んづけたまま引っ張ってしまったために、イヤホンのプラグが破損してしまった。
まだ一ヶ月しか使ってないのに…。有線は散歩にはいいが作業用には危ないように感じた。
自分で修理
さすがに一ヶ月しか使用してないのにこれは参ってしまった。引っ張って壊れたため保証による無料修理も効かないだろうと判断して、プラグ部分を入れ替えて何とか自分で修理しようとした。
プラグの辺りで切断し、被覆を剥くと銅色のものが2本あり、片方は白で被覆されたマイク線が中心に入っている。銅色はGND、緑と赤がLとRの信号線である。緑がL、赤がRだったと思う。
白色の線を取り出し、銅色のものはまとめてしまってGNDとする。イヤホンの銅線はリッツ線という名前らしく、絶縁の為に塗料がついているので、ライターで炙って先端を溶かし、紙やすりで磨いたりした。
初めはこれを汎用的なプラグにはんだ付けすればいいと思ったのだが、はんだ付けが細かく、かつ絶縁が難しそうだったので一度あきらめた。
その後、別の(生きている)プラグ付きのケーブルがあったので、切断して導線の被覆を剥き、イヤホンの導線とはんだ付けして繋げることでイヤホンとしての機能を復活させた。この時、接続の前に絶縁のため熱収縮チューブを通しておき、テスターでどの線がプラグのどの位置に来るかを調べ(プラグの先端からL, R, GND, Micを接続する)、それに従って線をよじってつなげ、ちゃんと音が出るかをはんだ付け前に確認している。
はんだ付けが上手くいかずてこずった。一応繋がってはいるので良しとしたが、素人仕事なので問題があるかもしれない。(繋がった導線は余分な部分を適当な長さで切っといた方が良かった気がする)。
あとは熱収縮チューブを2重にして、内側に一本ずつチューブで挟むことで絶縁をした。最良ではなさそうな気もするが一先ず動いてるのでよしとした。
熱収縮チューブはライターで炙って縮ませた。外側の導線がはみ出てるやんけ……別の信号の導線同士でショートしてはないようなのでまあいいかという感じ。音もちゃんと左右分離して出るし、リモコン操作も動く。
おわりに
ところが今年2018年4月にBluetooth無線版の物が発売されていたらしい。注文してしまって届いた。
充電が必要なのは面倒ではあるのだが、2時間半ほど充電して6時間ほど持つらしい。作業中にコード引っ掛けることもなさそうだし、よい。あと、イヤーピースが外れづらい構造になったのもよい。
*1:2018年5月現在では無線版も発売されているが、当時は有線版しかなかった。